今回は地球の虫『ミミズ』が畑でどのような活躍をするのか、5つご紹介していきたいと思います。
著者:三保良農園の人
2024年4月に静岡にて新規就農予定の者です。現在は研修中で畑の準備を始めています。
それではまず一つ目からまいりましょう。
糞の周りで微生物が活性化
ミミズは腐食層と呼ばれる枯葉や虫の死骸で出来た層でエサを食べます。
エサを食べれば糞が出ます。
なんとその糞が微生物の活性化に繋がります。
詳しく説明すると
- 糞はかたまりである
- 糞には適度な水分が含まれている
- 糞には有機物が含まれている
以上の三つの理由で微生物が活性化します。
まず、塊である糞は微生物の住処として最適な環境にあります。
さらに、水分と有機物があることで、微生物の衣食住が用意されることになります。
微生物にとってお得な物件ができたようなもので、近くで休眠していた微生物が目を覚まして引っ越ししてきます。
ヌメヌメも栄養分
ミミズってヌメヌメした見た目をしていますよね。
しかし、このヌメヌメも微生物にとって栄養分となるのです。
ミミズは穴を掘っていくときに、穴が崩れないようにヌメヌメでコーティングします。
そのコーティング素材のヌメヌメにも微生物にとっての栄養素が含まれており、近くにいる微生物たちが活性化します。
保水性の向上
一つ目の項目で書いたとおり、ミミズの糞はかたまりになります。
土の中に塊が多いと、隙間に水を貯えやすくなります。
同様に空気も貯めやすくなるので、植物の根にとって良い環境が作られます。
微生物の多様性の向上
一つ目の項目でも書きましたが、ミミズの糞は微生物にとって優良物件です。
さらに言うと、エサとなる成分の種類が多くあるため、様々な種類の微生物が住むことが可能になります。
要するに大家族の一軒家ではなく、大型マンションのようなものです。
腐食層の形成
ミミズの糞はしばらくの間はマンションとして機能しますが、やがては形が崩れてゆきます。
しかし、形が崩れても腐食層として堆積し、土を乾燥から守り、微生物や虫の住処として活躍してくれます。
最後に
「ミミズのいる畑は良い畑だ」と言われていますが、具体的な理由を5つ紹介させていただきました。
やわらかい土を掘ると出てくるミミズ。
グロテスクな見た目をしていますが、人間が土を耕すようになる前から土を耕していた地球の虫Earthwormです。
畑づくりをする際は、彼らの力が重要になるでしょう。
以上です。ここまでご覧いただきありがとうございます。
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